サイバーパンクな世の中

企業とは、物を作って物を売るシステムを指す。その中途で生じるリターンは、物を作るあるいは売るシステムの増強にだけ用いられる。それ以外の用途に使用するのは合理的(reasonable)ではない。
物を作る存在も物を売る存在も、物を買う存在もいずれも人間を主体とするシステムである。この人間というパーツを稼動させるためには、多少のリターンを還元してやらねばならない。
とすれば、最小限のコストから最大限のリターンを得ようとするのは、システムとして当然の行動となる。
この時点でシステムが憂慮しなければならないのが、人間というものもシステムであるが故に、同様な作業を必要としている。ただし、彼らには感情というシステムにとって不必要なものが付随している(感情がシステムにとって本当に不必要なのかどうかについては、ここでは論じないことにする。)
そこでシステムが必要とされるのは、そのパーツあるいはパーツの集合体がゆるく形成する有機的システムと自分のコストとリターンをどのように扱うかである。
残念なことに、システムを操作しているのは人間であるため、他人の評価を客観的に行うというこは不可能である。不可能であるが故に、判断を嫌う。判断を嫌う故にコストを支払いたがらない。
結果人はシステムに対してコストを支払いリターンを得ることができなくなる(どちらの意味でも)。