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ニアデス アンニュイ
私は今日も死ぬ
萎えた四肢を地に投げだし、今生の別れに水差しから一口の水を舐めるも、嘔吐する
そうして瞼の奥より這い寄る、手足よりかじかむ死の爪に身をゆだねる
残念ながら、黄泉の国は定員だ。
そうして朝には生命を再び得る。曇った脳と絶望だけを残して、鈍痛の中、屍肉が這い上がる。
鬱屈が顔面を押さえ込む。浅くしかつけない息が白くあざ笑い、脂が滲む。
死んでいないだけで生きていない。恐怖から逃げ続けるだけの覚醒。
屍に込められた焦燥感がつきては、前後を覚えずに倒れ、溺れから腕を突き出すように目覚めては、また気を失う。
無駄な命、無駄な存在。明日を生きたかった無数の死に代わって、私は死ぬ。この世で最も不要なものがあるとすれば、この死に際の鬱屈。
何を形作ることもなく、何を利することもない。よって価値を形成することもなく、ただ滅却のみが期待される。
あらゆる望みを裏切って死なない。あらゆる望みを裏切っていきない。有覚と無覚の狭間に半死体としてたゆたう
なんと無駄なことか!